梅の花が咲き始めましたね。春は、もうすぐそこ。
梅といえば・・・この梅の柄の着物、なんと「梅の古木で染めた」ものなんです!
いま開催中の「古代朝廷文化から伝わる幻の植物染〜蘇る古代染織の世界展」に展示されています。
この展示会、NHK(京都)のニュースで紹介されたので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
姫丸も、テレビ画面からも伝わる染色の美しさに、実物を見たい!と出かけた一人です。
梅の古木・若木のほか、黄櫨(こうろ)染、麹塵(きくじん)染、蘇芳(すおう)染など、とても珍しい
古代からの純植物染の技法を用いて染められた反物の数々が迎えてくれました。
染師は山本晃さん。2010年の伊勢神宮 式年遷宮の御装束制作の一端を古代染で担われたそうです。
山本さんは、みずから来客を案内しておられましたが、その姿にはなにげに仙人のような雰囲気が。
それもそのはず、主催者の方いわく「古代染の技法を頑なに守り続けるということは、いまどき、
霞を食べて生きていくくらいの気概がないとできません」とのこと。その古代染とは・・・
みずから野山に入り、落ちている木・枝・皮・実などを採集する。
染料の材料となる部分を取り出し、水で煮出して染料を作る。そして
染料に白生地を浸し、色を重ねていく、媒染液に浸して発色させる、水分を絞る、干す、
これを30回ほど繰り返す(その間、機械や化学染料は一切、使わない)。
・・・って・・・は〜〜〜。やっぱり、染人=仙人なのかも〜 。
そうして生まれた色は、淡い色も濃い色も、それぞれが純粋無垢の自然の色。
角なくまあるく、光が行きて戻る奥ゆきがあり、なにより寄り添ってくれるような優しさを感じます。
どんなに労を尽くし神経を使っても、一反をムラなく均一に染め上げるのは至難の業だそうですが・・・
色無地こそ着物の原点にして頂点、という美しさを堪能させていただきました。
この展示会、3月10日(火)まで入場無料でやってますよ〜!
|
古代朝廷文化から伝わる幻の植物染 蘇る古代染織の世界展 大和古色に憑かれた人 染師 山本 晃 その技会期:2月27日(金)〜3月10日(火) AM10:00〜PM5:00(最終日は4:00まで) 会場:知恩院 和順会館 ギャラリー和順 入場:無料 問合せ:古代染織研究所 075−203−2584 主催:古代染織研究所 協催:NPO法人 きもの文化技能協会 協力:株式会社 名流舎 後援:一般財団法人 伝統文化保存協会 *会場内は撮影禁止です。 |