「お誂え」と「リサイクル」の間で

今年も京都文化博物館で開かれた「第87回 京都誂友禅染競技会作品展示会」へ行ってきました!
もう10日ほど経ちましたが。あれから「お誂え」とリサイクルの間で想うこと多々。と、それはあとにして。

誂え友禅といえば「柄を選び、柄の出し方も配置も色も・・・染師と相談しながら好みで注文すれば
世界に1枚だけの、わたし好み・わたし仕様の着物(帯)が染め上がる」というもの。
今回は、この型紙が染師さんの間で人気のようで、よく使われていました。
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型紙の後ろに見える小紋も、型紙を活かした粋柄です。ほかにも・・・

右から2番めは型紙そのままの柄ですが、色の配置と濃淡だけで、こんなにモダン♪
あら。よく見ると左から3番めは、型紙の3つの柄をタテにつないで染められています。
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右側は、花柄だけを抜き出した可憐な小紋。
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・・・と、同じ型紙から全然イメージの違うものが、無限に生まれてくるのですね〜。

ニャニャッ!にゃんとカワイー h2.gif
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京都にはイチョウ並木って、あったっけ?・・・ないものだからか、イチョウの柄も、いろいろありました。
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色づかいや柄の取り方で、粋な訪問着にも
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色っぽい雰囲気の訪問着にも。右側は、ちょっとパターンの違うイチョウ柄の小紋、2色。
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わ〜〜〜、姫丸の今回の欲しい〜〜〜は、これも型染め?という、やわらか〜な梅柄の帯地♪♪♪
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そして今回の大賞「経済産業大臣賞」の作品は、こちら g13.gif
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制作は泉谷染工場、社長さんもいらっしゃいましたが・・・「ほとんど彼女が制作したんです」とのことで
彼女に登場していただきました!(すみませんっ、お名前を聞き忘れてしまいました g09.gif
若い女性の方が制作の第一線で活躍してらっしゃるなんて、着物ファンにとってもうれし〜頼もし〜!
と、ここまできてからナンですが。これまで「誂え友禅」って、ご存知でした?
姫丸は昨年こちらの展示会に来るまで、誂える=反物を買って仕立ててもらうことだと思っておりましたが。

「昔は皆さん、ふつうに、白生地を持って相談に来られた」そうです。

いまは、できあがった反物から選ぶ、仕立て上がったリサイクル品から選ぶ、とか、
便利になったぶん、きものとの向き合い方が、横着になっているな〜という気がします(私のコト)。

リサイクル品でも、わ〜出会えた〜というトキメキ、ウキャ〜ッ!と手に入れる喜びは、大きいけど。

自分の好みを深く掘り下げ、そこから情熱と美学をもって染師さんとデザインを練り上げ、
プロの手技を借りながら自分だけの着物(帯)に昇華させていく・・・
そういう時間だけが熟成してくれるであろう着物との肌合い、一体感、そしてそこから湧き出る美しさ・・・

きもの姿が素敵な京女の方々をたくさん見るにつけ、これにはやはり「お誂え」の魔力もあるのではないか
と、思わずにいられません。
とくに「染めモノ」は色も柄も自由度が高い分、その人らしさが着姿に佇まいに、にじみ出るようで。

この、着物を白生地から誂える経験が身に纏わせてくれる空気の、艶っぽい濃密感というようなものは
どれだけリサイクル品を数多く持っても無縁、きものを着る女として磨かれない気がします。
きものをファッションとして楽しむ分には、リサイクルで十分だけど・・・それだけじゃ寂しいかも。

たとえば何かの記念に、母と娘で(夫と妻で)同じ型紙の柄から、それぞれの好みで着物を誂える、とか
そんな人生の楽しみ方としての「お誂え」が、いつかできたら素敵だな〜と想う姫丸です。
0d12.gif 昨年の「第86回 京都誂友禅染競技会作品展示会」についてのブログは、こちら
0d12.gif 京都誂友禅工業協同組合のホームページは、こちら

染織作家の意気に触れる!作品展

日本全国から公募で集まった染織作家さんたちの作品展「第38回 日本染織作家展」に行ってきました。

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手描き染めもあれば手織りもあり、振り袖もあれば渋い上等ふだんきものもある、
いずれも「伝統の技法を駆使して新しい感性から生み出された」という作品たちで、
素人目には技法はよくわからなくても、毎年「おお大胆!」という挑戦的な図柄に出会えるのが楽しみです。

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例によって撮影禁止のところ、全体の雰囲気なら、ということで許可していただきました。
広い会場に、ゆったり30数点。作品ごとに撮れないのは残念ですが・・・写真集が販売されていました。

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着物関連イベントで、よく思うのですが。見に来ているのは業界の方々ばかり?・・・というほど、
一般人が少ない。なぜって・・・そりゃPRがたりないからよ〜!
駅にポスターが貼ってあればいいほうで、京都新聞を見て初めて展示会があることに気づくことも多々。
地元京都ですらこうなのだから、全国にはこういうの見たい着物ファンも、たくさんいるはずなのに、
展示会の存在すら知られてないなんて、あーーーーーもったいなーーーーーい g09.gif
微力ながら、このブログで少しでもお役に立てればと願う姫丸でした。
「第38回 日本染織作家展」は京都の後、名古屋、東京でも開催されます!入場無料!

■ 開催中 〜 4.26(日) 京都市美術館 別館 → https://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/index.html

■ 5.19(火)〜24(日) 名古屋市博物館(ギャラリーにて) → http://www.museum.city.nagoya.jp/

■ 6.11(木)〜19(金) 東京都美術館 → http://www.tobikan.jp/

天空の美、龍村平蔵の帯

この地球(ほし)を みつめて みあげた 美の記憶。
京都高島屋で開催中の「天空の美、地上の美」遠藤湖舟 写真展に行ってきました。
会場に入るなり、「どうぞ自由に撮影して発信してください」って・・・んまー、なんて新しいの!
そして湖舟さんの作品にインスパイヤされた龍村平蔵さんの、見事な錦織の帯も展示されていました!

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月、太陽、空、星、ゆらぎ、かたわら・・・6楽章からなる写真展。

こちらも「月」です。なんだか、とっても気に入った作品 ♥ ↓ ♥

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子供の頃はウサギがいたけど、いまは、さまざまに形が変わって見えるのは人生模様のよう・・・と
月は大人になるほど慕しみのわく宇宙。まだまだ知らない月の美しさ、たくさんあるのでしょうね。

「太陽」も、冬の輝き、夕暮れ時の輝きと、季節や時間、一刻一刻にも景色を変えて見せてくれます。
左側:雪の日の太陽は、帯の柄にもなりました。

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「ゆらぎ」のモチーフは風と水。周りの色を乗せ、風に揺らいで刻一刻、変わり続ける水。
それは、一瞬たりとも同じではないという宇宙の姿を、いちばん明確に見てわからせてくれるものでしょう。

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刻一刻であればこそ、その美の極みの一瞬を織りたい。帯の名門 龍村美術織物 龍村平蔵さんが
「写真というリアリティを手織りで表現し、芸術性を持った帯に仕上げることに挑みました。
写真家の目を通して表現された一瞬の光景美をとらえ直し、デザイン設計におとしこみ、帯として新たな形で
完成させたのが今回の作品です」(展示の説明より抜粋)という龍村平蔵作 龍村錦帯が展示されていました。

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もう、うっとり〜な美しさ・・・全部で5点ある帯は高島屋京都店で販売されているそうです。
帯の値段を見るよりも。たまには曇りなきレンズのような心で空を見上げてみよう、ということにして
会場をあとにしたのでした。あ〜いい時間だったな〜 <img src=”http://himemaru.net/kimono/wp-includes/images/smilies/0d14.gif” alt=”0d14.gif” /

「天空の美、地上の美」遠藤湖舟 写真展
4月20日(月)まで、京都高島屋グランドホールにて開催。入場料800円。高島屋 075-221-8811

遠藤湖舟さんの写真集 → 宇宙からの贈りもの

祇園の春は、都をどり!

芸妓さん舞妓さんが京の春に舞う、「都をどり」を見に行ってきました!
都をどりは、京都五花街のなかでも、もっとも華やかな祗園甲部の京舞の舞台。
明治5年に始まり第143回目となる今年は、琳派400年記念で「花都琳派染模様」をテーマにした演目です。
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場所は祗園甲部歌舞練場(2014秋の洛趣会も、ここでした)。チケットはS=茶券付特等観覧券なので、
踊りを見る前に庭を見たり、芸妓さんのお点前を見ながらお茶をいただいたり、
「雑事を忘れて、ゆっくり楽しんでいっとくれやす」という祇園流おもてなしに身をゆだねられます。

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庭には、先日来の無情の雨をしのいだ桜や今が満開しだれ桜に、新緑が。

建物の中では、京の味わいの老舗「百味会」の展示があり、虎屋さんでは演目にちなんだ美しい和菓子が。
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その虎屋の和菓子もいただける、お茶席へ移動。
待つことしばし・・・現れたるは、ほんに祇園のきれいどころ。きょうの点前は芸妓の真希乃さん。
(すすすっと畳の音を引くお引摺り姿は、もう一瞬にして言葉づかいも昔口調に変えてしまう美しさ!)
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見惚れているうちに、お菓子と抹茶が配られました。
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お菓子のお皿は、おみやげでもあります。
お皿の柄の色は数色、裏には毛筆で都をどりと描いてあり、これを集めている人も多いのだとか。
(ウチの食器棚にも数枚ありましたが、祖母が大事にしていたそうです。イベントの少なかった昔、
都をどりは庶民が心待ちにし、よそゆきの着物で出かけたハレの場だったのでしょう)

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舞妓さんの、だらりの帯。お茶席も終了し、踊りの会場へ。

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会場は満席になり、照明が暗くなって「みやこおどりは、よーいやさ〜」の声が。いよいよ開幕!
地方さんの名人芸に感心し、立ち姿だけでも美しい一人の芸妓さんに目が釘付けになり・・・
第1景から第8景まで幕間なく、華やかな舞を堪能しました。

余談ながら・・・姫丸の隣の隣の席は、俳優さん?とも思える超イケメン!
舞台を見ながら、ついチラチラ横顔を拝んじゃいました。こちらもステキだったわ〜♪

都をどり、4月30日(木)までやってますよ〜! → 都をどり公式ホームページ

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かわいい f22.gif 百味会の展示にあった鶴屋吉信の和菓子
0d01.gif 京都五花街(祇園甲部・宮川町・先斗町・上七軒・祇園東)の踊り 0d01.gif

都をどり :2015年4月1日(水)~ 30日(木)祇園甲部歌舞練場 → http://www.miyako-odori.jp

京おどり :2015年4月4日(土)~ 19日(日)宮川町歌舞練場 → http://www.eonet.ne.jp/~miyagawacho/

鴨川をどり:2015年5月1日(金)~ 24日(日)先斗町歌舞練場 → http://www1.odn.ne.jp/~adw58490/

北野をどり:2015年は4月7日で終了 上七軒歌舞練場 → http://www.maiko3.com/

祇園をどり:秋に開催 日程未定 祇園会館 → http://www.gionhigashi.com/

0d19.gif 京都、行こうかな〜っと、とりあえず宿をチェックしてみる!
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きもので得々、京都の春

梅は咲いたし桜の前には・・・きもの咲く春 0d17.gif 今年も「伝統産業の日」がやってきました!
年に1度・最大規模の京友禅展示会をはじめ、伝統工芸品関連の展示イベントが続々。
「きもの姿で券を持参すると無料!」という得々きもの特典も盛り沢山です。

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「伝統産業の日」
3月14日(土)〜22日(日) きものでお出かけ *乗車無料・入場無料*
3月18日(水)        京友禅総合展「第66回京友禅競技大会」
3月20日(金)〜22日(日) 第45回「京の名匠 春秋会展」
京友禅総合展「第20回京友禅作品展」
京鹿の子絞工芸展
ほかにも、京ものフェスティバル2015、京に生きづく手しごと展

などなど今週末がクライマックス。西陣織の展示がなくて残念ですが、そのぶん京友禅が充実していそうです。
「伝統産業の日」の詳細と無料の券が付いたプリントアウト用のガイドブックは、こちら
昨年までは、このイベントを見たくて東京から帰ってきていた姫丸ですが、今年は京都の住民、きもの着放題♪
無料特典をフル活用したい!と、さっそく高島屋京都店の「細見美術館 琳派のきらめき」を見てきました!
琳派なので、花鳥風月モノは避けて渋くモダンに。綴織に刺繍の帯に、一目惚れ龍郷大島、初の袖通し〜 0d01.gif と相成りました。(これで地下鉄往復420円と入場料800円の得^^)

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今年は琳派400年記念祭とか。きものや帯の柄にも琳派の流れは脈々。ん?もしかして・・・
「京都が生んだロックな壁画家 Ki-Yan(キーヤン)」こと木村英輝さんの絵にも、琳派のきらめきが・・・。
青蓮院の襖絵 ↓ に始まり、ここ数年の間に Ki-Yan が壁画を描いた空間やショップが増え、京都の新名物に(?)
大胆ド派手で圧倒的パワーの Ki-Yanの絵、近いうち浴衣や帯の柄になるかも♪ → ki-yan Stuzio

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0d02.gif よーし!京都、行こうかな〜っと、とりあえず宿をチェックしてみる!
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梅に染まる。古代染織の世界へ!

梅の花が咲き始めましたね。春は、もうすぐそこ。
梅といえば・・・この梅の柄の着物、なんと「梅の古木で染めた」ものなんです!
いま開催中の「古代朝廷文化から伝わる幻の植物染〜蘇る古代染織の世界展」に展示されています。

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この展示会、NHK(京都)のニュースで紹介されたので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
姫丸も、テレビ画面からも伝わる染色の美しさに、実物を見たい!と出かけた一人です。
梅の古木・若木のほか、黄櫨(こうろ)染、麹塵(きくじん)染、蘇芳(すおう)染など、とても珍しい
古代からの純植物染の技法を用いて染められた反物の数々が迎えてくれました。

染師は山本晃さん。2010年の伊勢神宮 式年遷宮の御装束制作の一端を古代染で担われたそうです。
山本さんは、みずから来客を案内しておられましたが、その姿にはなにげに仙人のような雰囲気が。
それもそのはず、主催者の方いわく「古代染の技法を頑なに守り続けるということは、いまどき、
霞を食べて生きていくくらいの気概がないとできません」とのこと。その古代染とは・・・

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みずから野山に入り、落ちている木・枝・皮・実などを採集する。
染料の材料となる部分を取り出し、水で煮出して染料を作る。そして
染料に白生地を浸し、色を重ねていく、媒染液に浸して発色させる、水分を絞る、干す、
これを30回ほど繰り返す(その間、機械や化学染料は一切、使わない)。

・・・って・・・は〜〜〜。やっぱり、染人=仙人なのかも〜 f05.gif

そうして生まれた色は、淡い色も濃い色も、それぞれが純粋無垢の自然の色。
角なくまあるく、光が行きて戻る奥ゆきがあり、なにより寄り添ってくれるような優しさを感じます。

どんなに労を尽くし神経を使っても、一反をムラなく均一に染め上げるのは至難の業だそうですが・・・
色無地こそ着物の原点にして頂点、という美しさを堪能させていただきました。

この展示会、3月10日(火)まで入場無料でやってますよ〜!

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古代朝廷文化から伝わる幻の植物染
蘇る古代染織の世界展
大和古色に憑かれた人 染師 山本 晃 その技会期:2月27日(金)〜3月10日(火)
AM10:00〜PM5:00(最終日は4:00まで)
会場:知恩院 和順会館 ギャラリー和順
入場:無料
問合せ:古代染織研究所 075−203−2584
主催:古代染織研究所 協催:NPO法人 きもの文化技能協会
協力:株式会社 名流舎 後援:一般財団法人 伝統文化保存協会

*会場内は撮影禁止です。
このブログに掲載の画像およびロゴは主催者様の許可・ご協力を得て掲載しております。
無断転載はご遠慮ください。

京都誂友禅染の展示会へ

秋深し。紅葉の京都は、ものすごい人・人・人・・・です。それはともかく。
引っ越して1カ月、さすが京都、毎週きもの関連のイベントがあって、姫丸はホイホイお出掛けしています。
きょうは、第86回 京都誂友禅染競技会作品展示会へ。「あつらえ」ですよ♪
おまけに、展示会場は国の重要文化財、旧日本銀行京都支店の建物=京都文化会館 別館ホールなんです!

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1906年(明治39年)に竣工した建物だそうで、入ってすぐ、もう別世界!

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なんだか、自分の奥深に眠っていた昔気質の女心に気づいてしまう、そんな光景です。
きもの関連イベントは撮影禁止が多いなか、ここは「撮ってもいい」というのも、とってもいい♪

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そして、フォーマルすぎない大人の洒落た着物が多くて、うれしい。

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京友禅というと、はんなり、古典柄というイメージがありますが。
今回は「陶の意匠」がテーマの競技会だからなのか、モダンな色づかいの大柄の作品も多く見受けられます。

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どまんなかに飾られている経済産業大臣賞の作品が、このきものです。

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なんだか南の風と植物の生命力を感じ、素晴らし〜着てみた〜い2h07.GIF

ほかにも素敵な作品が、たくさんありました。

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きもの欲そそられまくりの中、なんだかこれだけ、かわいくって微笑ましくって。

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ところで、「あつらえ=誂京染=生地から選べ、色も柄も好み通りに染め上げられる」ものだそうで、
お値段のほうはさぞかし・・・と思いましたが。
「ご注文を承ってから一枚だけをオーダーする中間問屋なしの直売システムですから、
生地代、染代、仕立代のみで、最高級品が安くできあがります」そうです。
なるほど、同じ「型」を使っても、柄の出し方や色づかいで全然別物に。見比べて、ほほ〜!でした。

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またとない雰囲気の会場で、きものや帯をたくさん見て、主催者の方々とも話せて、大満足。
あら、素晴らしい着物姿・・・と見惚れた方が、あらら、ステージに登場されました。

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三宅てる乃さん、京都本流着付け教室・京都きものファッション協会会長さんだそうです。
元祇園の芸妓さんで現在はジャズ・シンガーとして活躍されているMAKOTOさんとの着物談義、
そしてMAKOTOさんの歌・・・

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もりだくさんに楽しめた、素敵な1日でした。

おひとつ、ぽちっと f22.gif
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第86回 京都誂友禅染競技会作品展示会
11月29日(土)~30日(日) 入場無料 10:00~17:00(最終日は16:00まで)
主催:京都誂友禅工業協同組合 → こちら

 

京の老舗の「洛趣会」へ

秋の3連休、いかがお過ごしになられました?
姫丸は京都・祇園甲部歌舞練場で開かれた「洛趣会」へ行ってきました。
洛趣会は昭和3年から毎年文化の日あたりに歌舞練場や社寺を借りきって開かれる伝統ある老舗の展示会。
「お売り申さず」で値段の表記もなく、趣向を凝らしたプレゼンテーション&おもてなしを楽しめます。
出展は・・・ほら、ご存知の名前がズラリでしょf04.gif
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入り口すぐは京友禅の「岡重」。かなり前衛的なチャレンジもする岡重さん、
今年は羽裏や襦袢で有名な伝統的な鯛柄などが大判のスカーフに。インパクト大っf22.gif
テレビや雑誌でも時々お見かけする岡重3代目社長さんも、画面に収まってくださいました。
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京菓子の「とらや」は雅やかな演出で、伝統+ケーキのような和菓子も展示されていました。
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西陣織物の「川島」。見事な爪つづれ帯に本極錦袋帯など、最高峰の匠の技とセンスに見惚れました。
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ちょうど昼前の時間だったので、ふーーーっと酢飯の香りがしてきて、お腹が鳴りそうに・・・。
京寿司「いづう」といえば、なんといっても鯖寿司!この照り艶、おいしそ〜〜〜
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2階へ上がって、京扇の「宮脇賣扇堂」。
右のほうの小ぶりな扇は、竹筒に差して四季を楽しむ、飾り扇だそうです。
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そうそう、ここは歌舞練場でしたね。舞妓さん芸妓さんの稽古舞台には、右に京友禅の「千總」左に高級帯地「若松」。着るものではあるけれど、観賞する美の対象としても迫力の存在感です。
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琳派百花図の留め袖が圧巻、染と織の「千切屋」。
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ほかにもたくさん・・・ですが、いずこも人だかりでなかなか写真が撮れず。

洛趣会は、見るだけではありません、小腹も美味しく満たしてくれます。

表千家のお点前でいただく抹茶に「とらや」のお菓子。ふくぶくしい菊は秋の口福♪
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紅葉は未だですが、窓の外も深まる秋景色。
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そして。大行列も思ったよりスススッと進み、「本家尾張屋」のふるまい蕎麦をいただきました。

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優雅な気分に浸った秋の一日。久しぶりの洛趣会でした。
姫丸は・・・岡重さんとこの羽裏を裏地とする龍郷大島の道中着(→こちらで紹介)
デニムにブーツという出で立ちで、けっこう注目をいただきましたっ!
きっと昔は、来年の流行をつくりだす、そんなパリコレならぬ京コレといった存在だったに違いない洛趣会。
ほな、これしかないやんか!(後ろ姿で、ごめんなさいまし)

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さてさて。姫丸は30年以上も住んだ東京を離れ、京都(実家)に引っ越してきました!
そのへんのことは、これから追々に f27.gif

ぜひ、お久しぶりのポチを f22.gif
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見る至福、着る得々、京都の春

いやーーーーーお久しぶりですーーーーー 0d14.gif

さっそくですが・・・京都では明日3月14日(金)から23日(日)まで、「伝統産業の日」です。
「伝統産業の日」って、なんだか堅苦しいタイトルですが、きもの好きには年に一番の極楽イベント!
姫丸は(桜も咲いてないのに)毎年この時期を選んで京都に帰るくらい、楽しみにしているんですっ!
というのも・・・

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0d01.gif 見る至福!
西陣織の帯、京友禅の着物、京の伝統工芸品や和ものが一堂に!

3月21日(金)〜23日(日)には、西陣織の名門織屋の作品が一堂に見られる「西陣織大博覧会」
京手描友禅の作品展示に制作実演も見られる「京友禅総合展」が開かれます。
京都市が伝統産業のため予算をかけていればこその最大規模のスケールで、とても広い会場に展示作品の点数も多いので、ゆったり&見ごたえたっぷり。老舗や有名どころが匠の技とデザイン力の限りを尽くした帯や着物の数々・・・贅沢な美の世界に、どっぷり浸って堪能できます。
会場には織り元の方や友禅作家さん職人さんもたくさんおられるので、作品や制作方法について聞くこともできます。こんなチャンスも、なかなかないですよね。
(そのわりに、お客さんが少ないので、姫丸もこうしてPRしているしだいです(^ ^;;)

しかも!きもの姿で行くと京友禅の着物*など豪華賞品が当たる・・・かも!
姫丸は毎年、きものじゃなく行って抽選に参加できないくやしい思いをしていましたが。今年こそは、きもので行くぞ〜!(*2011年〜2013年の賞品。今年も、きっと!)

q02.gif 「西陣織大博覧会」「京友禅総合展」 3月21日(金)〜23日(日) 岡崎・東山界隈「みやこめっせ」にて

ほかにも、みやこめっせ内では「京ものフェスティバル2014」、「Kyoto Life Style Shop “miyabi”」
みやこめっせ至近の京都市美術館の「第63回京都染色美術展覧会」も一点物の着物が多数!入場無料、必見です!
0d01.gif  着る得々! 
きもの姿で行くと京友禅の着物が当たるかも&無料がいっぱい!

きもの姿で無料チケットを持参すると、みやこめっせ至近の平安神宮や無隣庵が入場無料になるほか、お得がいっぱい!

■入場無料:平安神宮、無隣庵、二条城、京都絞り工芸館、京都伝統工芸館など
■乗車無料:京都市バス、市営地下鉄
0d02.gif 無料チケットGETと「伝統産業の日」の詳細は、こちら → 伝統産業の日 2014

0d02.gif さらに「京都きものパスポート」で京都市内あちこち得々! → 京都きものパスポート

0d02.gif 行こうかな〜♪っと、とりあえず宿をチェックしてみる!
→ 楽天トラベル 京都・滋賀の旬なお得プラン
→ じゃらん
→ るるぶトラベル

本場結城紬の地機織り体験!

きょうは東京ミッドタウンの「ふれる、感じる 伝統的工芸品展」というイベントで、
本場結城紬の地機(じばた)織りを体験してきました!

本場結城紬といえば、国の重要無形文化財にしてユネスコ無形文化遺産にも登録された、日本を代表する織物。きもの好きの憧れの紬、でもあります。
繭を煮るところから製品になるまで24工程、すべて昔ながらの手作業で作られる本場結城紬。
このイベントでは「糸つむぎ」「絣くくり」「地機織り」の3つの工程を身近に見て、体験できました。

画像は「絣くくり」です。(この工程は見学だけ)

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絣柄になる部分に染料が染みこまないように綿糸でしばる、という工程です。
結城紬は80亀甲・100亀甲・160亀甲・200亀甲までありますが、80亀甲でも160カ所、200亀甲だと400カ所も図面に合わせてしばるそうで、この絣くくりだけで3カ月くらいかかるそうです。

「地機織り」は、実演を見学して、となりで体験できました。

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この地機(じばた)と呼ばれる織機(しょっき)は、1500年も前から使われている最も原始的な織機だそうです。リズミカルにヨコ糸を打ち込み、細かな絣を合わせていく伝統工芸士さんの、手元だけを惚れ惚れと見ていましたが・・・

いざ、姫丸も体験!地機に腰かけると、あら大変。
縦糸を結びつけてある腰当てをつけ、足も紐に通してもらい、
「はい、足に力を入れて押して〜」「次は腰で引っ張って〜」と・・・ひえ〜〜〜 f30.gif
地機で織るって、手先だけの作業じゃないんですね〜。
ヨコ糸を2本ほど通す間にも、「これって織る美容体操か〜」と思ってしまいましたワ。
手取り足取りしてくださったスタッフの方々、ありがとうございました!

会場では、本場結城紬の反物も展示販売されていました。
いまでは職人さんでも「5年に1枚ほどしか見ない」という200亀甲も、ありました!
200亀甲、ぬわんと・・・52,500,000円!

おそるおそる触っちゃいましたが。国宝のような価格ですね〜。

ほかにも「うわ〜素敵 ♪」な反物の数々が揃っていて、うっとり ♪
値札を見ると・・・100万円代は少数で、200万円代が多く。。。
は〜。やっぱり、とうてい無理だわ。
だから結城紬には興味シンシンではあっても、「買えない物にはフタ」してきたの f21.gif

もちろん聞きましたよ〜「産直価格で買える機会は、ないものでしょうか〜」
で、教えていただきました!
「結城市では毎年11月に結城紬ウィークがあって、その蔵ざらい市がチャンス!」だそうです。

この東京ミッドタウンのイベントは今日まででしたが、3月5日(土)6日(日)には
東京・銀座で、実演・展示販売もある「本場結城紬展」が開催されるそうです。
詳しくは、こちら → 本場結城紬卸商協同組合

寒いですね〜。この季節、姫丸は毎年恒例、指先や足に「しもやけ」つくってます。カユ〜〜〜
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