先日のブログで「きものを着たいかどうかは、自分の状態の物差し」とか書きましたが。
きものに目覚めてから20数年、初期の熱病の頃〜まったく着なかった頃〜復活の最近まで
長いスパンで見たらどうだったんだろう?と、ふと思い・・・つれづれに、もの想ふ秋の夕暮れ、
「きもの履歴」など振り返りつつ、綴ってみようと思います f26.gif

<きもの以前>

私の父方の家は、京友禅の染め所をやっていました(いまでもン代目、続いてます!)。
幼い頃にかいだ染料のにおい、工房に反物が張り巡らされた光景を、
いまでもはっきり覚えています。
そのまま素直に成長すれば、成人式には京友禅の振り袖・・・のはずでしたが。

京都の堅苦しさから脱出、やりたいこともあって東京に来ていた私は、
振り袖の晴れがましさが好きになれず、成人式の「制服」のようだったのもイヤで、
一人で着られない物を持っていても仕方ないじゃん、とも思い。
なによりその頃はバイクが趣味で、ナナハンかっ飛ばしていたので、
「振り袖なんて、いらない!」と・・・振り袖は一枚も持ったことがありません。

<きもの初め>

それから社会人になり、仕事をしつつ、引っ越し資金を稼ごうとバイトを始め・・・
そこで突如きものに目覚めました!
バイト先のレストランクラブのママは、大島紬が大好きな方で、
大島紬の付下げや訪問着に、その着物のためだけに誂えた帯、
いまにして思えば「粋かわいい」「はなやかスタイリッシュ」な着こなしで、
しなしなと媚びた風情は微塵もなく、さっそうとして身ごなしも美しく、
私は、きものって素敵、なんてかっこいいの〜〜〜 f07.gif と、すっかり魅了され・・・

この人に出会わなかったら、きものとは無縁の人生やってたことでしょう。
着付けもママに教えていただきました ♪
余談ですが、その店のお客様には当時1年生議員だった方も多く、後に大臣や総理大臣!になった方も。
なかには、なんであの人が〜〜〜!!!と思う人も、なってましたね〜 f24.gif

それから、ちょこちょこデパートの呉服売場をのぞくようになり・・・
松屋銀座の特選呉服のコーナー、その奥に飾ってあった着物に一目惚れ f07.gif
ジ〜ッと見惚れること数分。
「20代なかばの一人客が、まさか買うわけないよね〜」という視線を感じ始めたとき、
どこからともなく年輩の男性店員さんが声をかけてくださり・・・
とても親切に接客していただいて、大決心!
帯も持っていなかったので、その場で合わせて、清水の舞台から飛び降りました。
そのときのコーディネートが、これです。

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ロゼワイン系の紬に野の花々の織り柄の付下げ、桜にも紅葉にも合う柄の、本つづれ帯。
いま見ると、わりとおとなしめなコーディネートだな〜と思いますが、
着物も帯も、いまの年でもまだまだいけるし、お気に入り ♪ です。

さて。これを誂えて、いったんキャ〜〜 ♪と飛び降りてしまうと
度胸が据わるというか、飛ぶのが快感、クセになるというか。
当時は日本経済右肩あがり、私の本業も軌道に乗ってきていたので、
先々のことなど考えることもなく・・・

こうして、着物屋さんをハシゴして稼いだ分を着物につぎ込む、ウワ〜ンどうしよ〜 g02.GIF
な数年が始まったのでした。(つづく)

応援ポチッ、ありがとうございます!私の「きもの恩人」ママのことは、後日また詳しく書きたいと思います
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