身丈は短めでも、着方しだいでかなり融通がききます。
が、裄丈は、そうはいきませんよね。

kimono-size

着物の裄丈=身肩幅+袖幅 (*後ろ幅+袖幅ではないので注意!)

ですが、では裄丈は、どこまであればいいのでしょうか?
腕を下ろした状態で、手首の関節が隠れる丈か、見える丈か?
裄丈は「腕をまっすぐ横に伸ばして、手首の関節が隠れるところまで」を測りますが、
腕を下ろすと肩や二の腕の厚みなどで、手首の関節(外側のポコッとした骨)が出ることになります。

呉服屋さんいわく「最近は腕を下ろしても関節が隠れる丈を裄丈だと思っている人が多いけど、関節は見えていい。昔は見える丈だった」そうです。
好みといえば好みの問題かもしれませんが、この手首の関節をどうするかだけで、裄丈は約3センチも変わってきます。

私は「関節は見えていい派」で、身長162cmのわりに腕は短いらしく、裄は64cmあればOK 。
訪問着などフォーマル系は65cmあるといいかな、という感じです。
オークションでも裄のあるものを探さなくていいので、助かってます(^o^)。
逆に関節が隠れる裄丈だと、全体のバランスが崩れる、というか、上半身ばかり大きくなってスッキリ見えない気がします。

裄丈といえば、もうひとつ大事なのが
身肩幅と袖幅それぞれが、長襦袢のサイズと合っているかどうか?
袖幅が合っていても、長襦袢の身肩幅が短いと、着物の袖から長襦袢がゾロリはみ出します。
また、着物の袖幅が長襦袢の袖幅より短いと、これも長襦袢ゾロリに。
(この場合は、はみ出し防止に長襦袢の袖の上下を安全ピンで留めておくことはできますが)

となると、長襦袢の裄丈も、すごく重要。長襦袢のほうが着る頻度が高いので、
長襦袢をジャストサイズにして、長襦袢に合わせて着物を買う
ほうが正解!になりそうです。

なので、長襦袢は誂えても価値あり!ふだん使いなら「洗える長襦袢」でも十分いけます。
私も「洗える長襦袢」を愛用していますが、同じMサイズといってもメーカーによって裄丈は63.5cm〜65cmぐらいまで様々。そこで裄丈64cmのメーカーのものを柄ちがいで揃え、それを自分スタンダードにしちゃってます。
ポリエステルの気楽さで、身丈など少々のサイズ違いは自分で直せるし、ね。

でも、オークションやアンティークショップで、
どうしても欲しいけど裄丈が・・・という着物を見つけたら。
これは裄直しに出すしかありません。裄直し代も加算した上で買うかどうか考えるのは、とても悩まし〜。

近所に良心的なお店を見つけるのが一番!探してみておいて、損はありませんよ〜!