きものは大島紬が一番!という方から、いつかは本場大島紬を・・・という方まで、
買う側の私たちが知りたい、知っておきたい「大島紬の知識」を、まとめました。

私は昔から大島紬が大好きですが、いざ書こうと思うと知らないことだらけな自分に気づかされ、
調べていくと「そーだったのか!」の連続で、より突っ込んだ「?」もフツフツわいてきて。
わからないことをそのままにしておけないし、とんでもない間違いがあってもいけないので、
大島紬の専門家にお願いして原稿をチェックしていただきました。

お忙しい中お時間をさいてくださり、たくさんの質問に丁寧に答えてくださり、貴重なアドバイスをくださいました方々に、心より感謝いたします。

なお、この「よくわかる!大島紬」は、himemaruの責任において掲載しているものです。
イラストや画像もhimemaruが作成したものであり、内容に加筆・修正がある場合もあります。
このことをご承知おきの上、あなたのきものライフにお役立ていただければ幸いです。

■画像および画像ファイルの無断転載は、ご遠慮ください。

0d01.gif ひとことで大島紬といっても 0d01.gif

織りの着物を代表する本場大島紬。本場大島紬といえば本来「先染め・手織り」ですが、
近年では「先染め・機械織り」「機械織り・後染め」といった大島紬もあります。

また、たくさんの工程を経て作られる手織りの本場大島紬は、
染め方の違い、織り方の違い、織り技法による違い、マルキによる違いetc.
実に様々なところで違いが出てきます。

世間一般で「大島紬」といわれているものをザックリと分解して、一覧にしてみました。

左から右へ、染めと織り方の組み合わせで、
「泥染め・経緯絣・一元式・5マルキ」もあれば、「泥藍染め・経緯絣・片ス式・9マルキ」も、
「化学染料・手織り・緯絣」も、「泥染め・機械織り・縞大島」も、
「機械織り・無地柄・友禅染め訪問着」も・・・と、いろいろいろいろあるわけです。
(もちろん技術的に不可能な組み合わせや、商品企画上ありえない組み合わせもありますが)

では、たとえば一元式5マルキと片ス式9マルキは、どう違うのでしょう?
それぞれどのようなもので、どこを見れば違いがわかるのでしょう?
次々わいてくる「?」を「!そーだったのか!」にするために、解きほぐしていきましょう。

0d08.gif 表記についてのおことわり〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

産地で使われている漢字を用いました。
経緯絣(たてよこかすり)、緯絣(よこかすり)

糸に関する表記では、読みやすいようにカタカナ表記としています。
経糸 → タテ糸   緯糸 → ヨコ糸
絣、絣糸 → 漢字のままの表記とします。絣は「かすり」と読みます。
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0d01.gif 本場大島紬 サラッと産地など 0d01.gif

大島紬は、奈良時代から手紡ぎ糸で褐色紬が織られていたとされる鹿児島県奄美大島が発祥地で、
久米島紬の流れを汲むという説が有力です。明治になってから盛んに作られるようになりました。

【産 地】 奄美大島、鹿児島県、宮崎県都城
近年は、第二次大戦中に奄美大島から鹿児島に疎開した人たちによって織られた、鹿児島産が多いようです。(昭和50年〜60年代頃に韓国産が出回りましたが、今は不明)

【素 材】 正絹100%
昭和〜現在の本場大島紬は、紬と呼ばれるものの紬糸ではなく、本絹糸だけを用いて作られています。
このため独特の光沢があり、シュシュッという衣擦れの音が楽しめます。
現在では、絹糸は、ほとんどが外国産だそうです。

0d08.gif村山大島について〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

村山大島は東京都武蔵村山市で織られている紬で、奄美や鹿児島の本場大島紬とは別の工程で作られています。
柄や色合いが似ているため、ひとくくりに「大島紬」とされることも多いようですが、村山大島は村山大島ですので、
ここではとりあげません。

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0d01.gif これだけは知っておきたい生産工程のポイント 0d01.gif

本場大島紬の生産工程は30工程ほどあり、大変複雑ですので、工程についての説明は省略します。
ただ、「これだけは知っておかないと、この先チンプンカンプン」というポイントについてのみ、
ザックリ大まかに書き出します。

<経緯絣の場合>
タテ絣糸とヨコ絣糸で模様を織り出していくのが経緯絣(たてよこかすり)です。
ここでは、どんな糸があり、その糸がどう変化していくのか、糸に注目してください。

<大島紬は2度、織られる>
「絣締め」という工程は、本場大島紬にしかない工程です。
「しめばた」と呼ばれる締め機で、模様になる部分(=染めない部分)の絹糸を、綿の糸を用いて締める(=防染する)ことで、絣糸を作り出します。
絣糸を作る工程(=締め機による織り込み)と、反物を作る工程(=絣合わせしながら織り機で織る)が
あるため、「大島紬は2度、織られる」といわれています。

*イラストはきわめて単純化したイメージ図です。
*生産工程の詳細は、本場大島紬の生産工程をご覧ください。

0d01.gif 本場大島紬 染め方の種類 0d01.gif

本場大島紬は、先に糸を染めてから織る「先染め」です。
染料には、天然のものと化学染料があります。

0d02.gif 天然染料で染める

泥染めのほか、さまざまな染め方があります。

★泥染め
テーチ木(車輪梅の木)で染色した後、泥田につけ込み全体に泥がなじむように染めていきます。
テーチ木染め約20回に泥染め1回を1工程とし、それを4回(合計80回前後)繰り返します。
この工程を経るうち、泥の中の鉄分とテーチ木のタンニン酸が化合して黒へと変化し、しっとりした深みのある光沢が出てきます。
また、泥染めの工程を経るうち絹糸はしなやかさを増し、織りの着物の中では格別の柔らかい着心地が楽しめます。

p02.gif 上記の方法で染められたものには「古代染色・純泥染」の証紙
注意:一見泥染めに見えても、化学染料で染めたものもあります。

<泥染めの特長>
本場大島紬を特長づける「泥染め」。
本場奄美大島紬の場合、1反の仕上がり450g、うち50gが染料(泥、車輪梅)です。この割合が、鉄分の量がもっとも適量になり、鉄分は絹糸を包み込んで守る役割をするため、汚れにくく虫もつきにくくなります。
ふつうの反物が1反600gほどというのに比べ、泥染めの本場大島紬は軽くてしなやか、鉄分の効果で丈夫に長持ち、孫の代まで「3代に渡って楽しめる」着物になります。

★泥藍染め
植物藍で染めた後、泥染め。地色は泥染め特有の渋い黒地、模様の部分は藍色になります。
p02.gif 上記の方法で染められたものには「古代染色・純泥染」の証紙

★色泥染め
地糸は泥染め、模様部分には泥染めと化学染料染めで染め分けられた絣糸を用います。
p02.gif 化学染料が規定内の場合は、泥染めとして「古代染色・純泥染」の証紙

★白泥染め
白泥染めは絣糸も地糸も泥染め、絣模様の部分のみが化学染料染めです。
白泥は、薩摩焼の白薩摩という磁器で使用される粒子の細かな土で揉みこむことで、大島紬の特徴である風合いを出しています。
白泥大島は、生産している各機屋さんの自社基準で染められていて、「各機屋オリジナルの白泥染め証紙」が貼られています。

★草木染め
テーチ木や藍以外の草や木などの天然染料で染めます。
元々は奄美に自生するマングローブや櫨(はぜ)、小鮒草(コブナグサ)、梔(クチナシ)、福木(フクギ)、鬱金(ウコン)、ヒルギ、ホルトの木、サトイモガラなどで染められてきました。
その他、椎(シイ)、樟(クス)、タブの木、やまもも、矢車(やぐるま)、梅なども使用されています。
p02.gif 「古代染色・純植物染め」の証紙+植物名を記載

★正藍染め
植物藍だけで染めたものをいいます。
正藍染めの本場大島紬は、「古代染色純植物染め」の証紙
*藍染を一部の糸にしか使用していないものには、この証紙は添付されません。

0d08.gif 染め証紙は、染めの検査に合格したものにだけ貼られています。

0d01.gif 本場大島紬 手織りの種類と絣 0d01.gif

手織りの本場大島紬の特徴は、「非常に細かい絣だけで模様が表現されている」こと。
タテ糸ヨコ糸を交互に織っていく「平織り」という織り方で織られるので、
「表を見ても裏を見ても同じ模様」になります。
手織りで織られるものには、経緯絣、緯絣、縞大島、があります。

0d02.gif 経緯絣(たてよこかすり)

タテ糸とヨコ糸、4種類の糸を用いて織られます。
模様の設計図に基づいて複数色に染め分けられたタテ絣糸とヨコ絣糸を、正確に絣合わせしながら織ることで模様が表現されます。

タテ糸 : タテ絣糸(複数色に染め分けられた糸)、タテ地糸(単色で染めた無地の糸)
ヨコ糸 : ヨコ絣糸(複数色に染め分けられた糸)、ヨコ地糸(単色で染めた無地の糸)

<経緯絣の技法>
経緯絣は「どんな技法で織られたか」によって、ひとつひとつの「絣そのものの形」が違い、
絣で形づくられる模様全体の見え方も違ってきます。

■ 片ス式(かたす式)
現代では片ス式で織られたものが最も多く流通しているようです。
絣の作り方 : タテ絣糸1本とヨコ絣糸2本の交差で、1つの絣を作る。
絣の見え方 : Tの字型の絣

■ 一元式(ひともと式)
「一元式では7マルキが限界」といわれるほど高度な技法です。
同じマルキ数なら、片ス式よりも模様が細かく立体感に見えます。
絣の作り方 : タテ絣糸2本とヨコ絣糸2本で、1つの絣を作る
計4本の絣糸を合わせて1つの絣を作るため、絣を合わせるのが難しい。
絣の見え方 : 風車のような十字の絣

■ 割り込み式
割り込み式で織られた大島は「割り込み絣」と呼ばれます。
難しい技法で、熟練の織り手でも織れる人が限られています。
絣の作り方 : タテ絣糸2本×ヨコ絣糸2本、タテ地糸2本×ヨコ地糸2本、
タテ絣糸1本×ヨコ絣糸1本、タテ地糸1本×ヨコ地糸1本、を繰り返す。
絣糸の数が変わるために絣合わせが難しい。
絣の見え方 : Tの字と十字が重なったような複雑で立体感のある絣

★総絣(そうがすり)
経緯絣の中でも、すべてのタテ糸に絣糸を用いたもの*を総絣といいます。
絣をより白く浮かび上がらせ、柄に立体感、色に奥行きを表現できます。
図案・設計〜織りまで、すべての工程で難しく手間がかかるため、大変稀少です。
(*織り元によっては、タテ絣糸・タテ地糸 + すべてのヨコ糸に絣糸を用いた総絣を織っているところもあります)

q02.gif 参考:蚊絣(かがすり)

蚊絣とは、片ス(T字型)もしくは一元(十字型)の絣が、反物全長・全幅にわたり等間隔に規則正しく並んでいるものをさします。(蚊絣という名前の絣のカタチが存在するわけではありません)
絣で花柄などの柄を織り出しているものではなく、絣そのものが唯一の柄といえるもので、遠目には無地のように見えます。

 

0d02.gif 緯絣(よこかすり)

ヨコ糸だけで模様を織り出したものをいいます。ヨコソとも呼ばれますが、正確には「緯絣」です。
証紙では、緯絣ではなく「織絣(おりがすり)」と表記されます。(後述)
緯絣の絣は「小さなヨコ線」で、この線だけで柄にしていくのでデザインの自由度が高く、さまざまな柄のものが織られています。

★緯絣(よこかすり)
タテ糸 : タテ地糸   ヨコ糸 : ヨコ絣糸、ヨコ地糸

★緯総絣(よこそうかすり)
すべてのヨコ糸に絣糸を用いたもの。緯絣にくらべ複雑かつ鮮やかな柄が表現できます。
タテ糸 : タテ地糸   ヨコ糸 : ヨコ絣糸

0d02.gif 縞大島(しまおおしま)

縞大島は機械で織られるものが大半ですが、手織りのものもあります。
縞大島は基本的に地糸(無地の単色染め糸)のみで織られます。このため絣糸をつくる「絣締め」の工程は発生しません。

★縞大島
単色の地糸のみといっても、さまざまな単色の地糸を用いることにより、グラデーョンや多色づかいの縞柄、格子柄などの表現が可能です。
タテ糸 : タテ地糸    ヨコ糸 : ヨコ地糸

★ヤタラ(ジャジャ)織り
ヤタラ織りは、経緯絣や緯絣のために染められた絣糸の残糸を使用して織られます。
主な目的は残糸の有効利用ですが、様々な色が入った世界に一枚だけの着物を楽しめます。

0d01.gif 本場大島紬 マルキと亀甲 0d01.gif

本場大島紬は、絣で模様を表現します。
絣糸が多く用いられるほど絣の密度が高くなり、模様も緻密に織り出されます。
この絣糸の数を表す単位には「マルキ」が用いられ、模様の緻密さの目安になっています。
亀甲柄に限っては、「亀甲」という単位が用いられています。

0d02.gif マルキ

「絣糸が使われている本数」=「マルキ」。
1マルキ=絣糸80本。数字が大きいほど、より細かい緻密な柄になります。

<経緯絣の場合>
通常、本場大島紬のタテ糸の総数は1,040本〜1,508本。
このうち「タテ絣糸がどれだけ用いられているか」によって「○マルキ」と呼ばれます。
5マルキ、7マルキ、9マルキ、12マルキがあります。
*実際には9マルキ=タテ絣糸768本で正確には9.6マルキ。7マルキ=576本で7.2マルキです。

<緯絣の場合>
本来マルキはタテ方向の絣糸の単位ですが、緯絣ではヨコ方向に置き換えてマルキが使用されます。
緯9マルキ、その他(緯5マルキ、緯7マルキ)があります。

0d02.gif 亀甲(きっこう)

男物の本場大島紬は亀甲柄(亀の甲羅のような小さな六角形の連続柄)が代表的です。
亀甲柄に限っては「○マルキ」ではなく、「○亀甲」という単位が使われることが多いようです。
亀甲は「一反の布の幅に並んでいる亀甲の数」を表しています。
本場大島紬には、80亀甲、100亀甲、120亀甲、160亀甲、180亀甲、200亀甲まであり、数字が大きいほど細かく緻密な柄になります。

0d01.gif 機械織りの大島紬 0d01.gif

本場大島紬には、機械織りで作られているものもあります。
鹿児島県大島染織指導書発行の創立50周年記念誌によれば、「昭和39年に自動織機による無地・縞の絹織物生産される」という記述があり、機械織りの生産が本格化したのは昭和40年代からです。

0d02.gif 機械織りの種類

★緯絣(織絣)
ヨコ絣糸だけで模様が織り出された、緯絣が織られています。
手織りの緯絣と同様に、緯マルキという単位が使われます。

★縞大島
無地柄、格子柄などがあります。反物の端に「本場縞大島」とあるものは機械織りの縞大島です。

★染め大島
縞大島の無地柄の反物を生地として使用し、友禅などの手法を用いて柄を後染めしたものをいいます。
織りと染めのコラボレーションが楽しめ、染め大島の訪問着や付下げは、パーティーや二次会などにも着られます。
ほかに、スワトウ刺繍を施したもの、絞りを施したものもあります。

男物の本場大島紬には、亀甲柄を簡略化したような緯絣やチラシという柄の縞大島もあります。

<手織りとの違い>
設計から染め、織りまでの工程は手織りと同じで、織り機が機械に置き代わっているだけです。
人の手と違い均一の力でムラなくしっかり織り込むので、糸同士の間が詰まり、手織りに比べると重く硬めになります。が、泥染めが施された機械織りは、手織りのような柔らかさがあります。

<機械の改良と織り方の工夫>
機械も改良が続けられ、モノ作りの精度を高め、風合いに変化をもたせるため、素材となる糸にこだわる機屋さんもあります。
また手で絣を揃えながら織るなど、機械に人の手を加えることによって精巧な柄も作られています。

0d01.gif 本場大島紬 証紙の見方 0d01.gif

産地ごとの規定の基準を満たし、厳しい検査に合格した大島紬の反物には、産地の「登録商標」が貼られています。
一般的に「証紙」と呼ばれることが多いですが、正確には産地を証明する「登録商標」です。
登録商標には必ず「織り元の名前」が入り、検査合格印が押されています。
また、それぞれの産地ごとの染めの基準を満たし、厳しい検査に合格したものには「染め証紙」が貼られています。

0d02.gif 鹿児島産「本場大島紬」の場合

登録商標=旗印(発行元 :本場大島紬協同組合)

★手織り
経緯絣 : ブルーの旗印 + 鹿児島県本場大島紬協同組合連合会発行の伝統工芸品マーク
緯絣 : ブルーの旗印「織絣」捺印 + 鹿児島県本場大島紬協同組合連合会発行の伝統工芸品マーク

★機械織り
緯絣 : ブルーの旗印「織絣」捺印 + 鹿児島県絹織物工業組合発行の伝統工芸品マーク
縞大島 : オレンジの旗印 + 金色の「正絹シール」
*縞大島には手織りのものも存在しますが、機械織り縞大島と同じものが貼られます。

★染め証紙
古代染色純泥染の場合:泥染めの基準に合格したものに貼られます。
藍泥染め、一部に化学染料が用いられている色泥染めの場合も、泥染めとしてこの証紙が貼られます。詳しくは「染め方の種類」をご覧ください。

0d02.gif 奄美大島産「本場奄美大島紬」の場合

登録商標=地球印(発行元:本場奄美大島紬協同組合)

宮崎県産「本場大島紬」の場合
登録商標=鶴印(発行元:都城絹織物事業協同組合)

*一時期使用されたが廃止されたもの、デザインが変わったもの、織り元が独自開発したブランドの登録商標などもあります。画像以外のものについては発行元や販売店でご確認ください。

0d01.gif 本場大島紬のチカラ 0d01.gif

「本場大島紬に作家物はない」といわれます。
それは各工程ごと職人さんが分業しているためで、一反一反の本場大島紬は職人さんたちの技の集大成といえるものだからです。
たとえば、泥染め・経緯絣・一元式・7マルキの本場大島紬。
それは、こんな色と模様の着物を作ろうという図案や設計図そのものから緻密で、絣糸を染める準備や絣締めにも、泥染めにも、染め上がった糸を織り機にかける前の糸の準備、絣糸の配列にも、もちろん織りにも・・・最初から最後まで熟練の技で大変な手間をかけて作られています。

それぞれの技において伝統工芸士はいても、作家はいない。
これこそ本場大島紬産地の誇り、ではないでしょうか。

0d02.gif ふだんを特別にする着物

絵羽に織られたものや染め大島の訪問着や付下げはフォーマル着ですが、それ以外のすべての本場大島紬は、どれほど手間がかかっていても、どんなに高価でも、きものの「格」では普段着です。
でもこれは、フォーマルな席にはNGというだけのこと。
普段着だからこそ、街着〜お食事〜観劇〜旅行・・・と、幅広く普段の生活で贅沢感を楽しませてくれる、もっとも活用度の高い着物でもあります。
それだけに合わせる帯や小物をどうするかが重要で、コーディネートする楽しみも尽きず、センスも磨けます。

特別な日にしか着られないのではなく、普段を特別にしてくれる、おしゃれ着。
普段こそ人生であることを楽しませてくれる、きもの。
それが本場大島紬だとhimemaruは思います。

そんな本場大島紬を作ってくださっている方々に敬意を込めて。
この「よくわかる!大島紬」を書くにあたって大変お世話になった方々に感謝を込めて。
そして、きものを愛するあなたへ。
本場大島紬を買おう!というときには、また見に来てくださいね!

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