着物の身幅、びみょーな難問;;

着物は体に巻き付けて着るもの。
身幅が大きい分にはかなり融通がきき、きれいには着られます。
でも、大きい分、背中心の帯から下の部分が少し右寄りにズレますよね。
●帯から下部分のズレは全然問題ではないので、ズレを気にせず着る。または
●背中心がズレないよう背中心の線を合わせ、ゆるめに巻き付けるようにして着る
・・・というのは、ふだん私もやっていますが。
できれば、さっと着るだけで背中心が上から下まで真っすぐ・・・が理想。

この理想どおりに着られる着物=ジャストサイズの着物を測ってみると・・・
ジャストサイズ 前幅23.0、後ろ幅27.0〜28.0。(前幅+後ろ幅=50〜51.0cm)

ところがg14.gif

あれこれ試着・採寸してみてわかったことですが、
着物によってサイズの感じ方が違うから不思議です!
サイズで見ると大きい(54cm)のに、着るとちょうどいい感じのものもあれば、
サイズは許容範囲(53cm)と思えるのに、着ると「大きい」と感じるものも。

この感じ方の違いは、どこからくるのでしょうか。
体型や着方によって人それぞれだと思いますが、私的には
●前幅より後ろ幅
前24.0・後ろ28.5(52.5)より、前22.5・後ろ30.0(52.5)のほうが大きく感じる(これは私のヒップが扁平なためと思われます;;)
●織りの着物と染めの着物では、染めの着物のほうが大きく感じる
●付下げ訪問着など絵羽の着物は、少し大きめでもちょうどよく感じられる
(柄が続くように上手に仕立てられているので、柄のほうに目がいくからかも)

私はピッタリめで着るのが好きなので、着て大きく感じる着物は悩まし〜。
このままでも着られるけど、ジャストサイズに直したほうが着る頻度も満足感も、だんぜんアップすること確実!ではある。
とはいえ一度に全部は無理なので、どれを直しに出しそうか、
お財布とも相談しながら・・・あ〜まだまだ悩むわ〜。

きもののサイズ直しについては → こちらに詳しく最新情報を載せてます。

裄丈の決め方、長襦袢の選び方

身丈は短めでも、着方しだいでかなり融通がききます。
が、裄丈は、そうはいきませんよね。

kimono-size

着物の裄丈=身肩幅+袖幅 (*後ろ幅+袖幅ではないので注意!)

ですが、では裄丈は、どこまであればいいのでしょうか?
腕を下ろした状態で、手首の関節が隠れる丈か、見える丈か?
裄丈は「腕をまっすぐ横に伸ばして、手首の関節が隠れるところまで」を測りますが、
腕を下ろすと肩や二の腕の厚みなどで、手首の関節(外側のポコッとした骨)が出ることになります。

呉服屋さんいわく「最近は腕を下ろしても関節が隠れる丈を裄丈だと思っている人が多いけど、関節は見えていい。昔は見える丈だった」そうです。
好みといえば好みの問題かもしれませんが、この手首の関節をどうするかだけで、裄丈は約3センチも変わってきます。

私は「関節は見えていい派」で、身長162cmのわりに腕は短いらしく、裄は64cmあればOK 。
訪問着などフォーマル系は65cmあるといいかな、という感じです。
オークションでも裄のあるものを探さなくていいので、助かってます(^o^)。
逆に関節が隠れる裄丈だと、全体のバランスが崩れる、というか、上半身ばかり大きくなってスッキリ見えない気がします。

裄丈といえば、もうひとつ大事なのが
身肩幅と袖幅それぞれが、長襦袢のサイズと合っているかどうか?
袖幅が合っていても、長襦袢の身肩幅が短いと、着物の袖から長襦袢がゾロリはみ出します。
また、着物の袖幅が長襦袢の袖幅より短いと、これも長襦袢ゾロリに。
(この場合は、はみ出し防止に長襦袢の袖の上下を安全ピンで留めておくことはできますが)

となると、長襦袢の裄丈も、すごく重要。長襦袢のほうが着る頻度が高いので、
長襦袢をジャストサイズにして、長襦袢に合わせて着物を買う
ほうが正解!になりそうです。

なので、長襦袢は誂えても価値あり!ふだん使いなら「洗える長襦袢」でも十分いけます。
私も「洗える長襦袢」を愛用していますが、同じMサイズといってもメーカーによって裄丈は63.5cm〜65cmぐらいまで様々。そこで裄丈64cmのメーカーのものを柄ちがいで揃え、それを自分スタンダードにしちゃってます。
ポリエステルの気楽さで、身丈など少々のサイズ違いは自分で直せるし、ね。

でも、オークションやアンティークショップで、
どうしても欲しいけど裄丈が・・・という着物を見つけたら。
これは裄直しに出すしかありません。裄直し代も加算した上で買うかどうか考えるのは、とても悩まし〜。

近所に良心的なお店を見つけるのが一番!探してみておいて、損はありませんよ〜!

着物の身丈は短めがカッコいい

着物の身丈(衿下から裾まで)は「身長+5cm位」といわれます。
でも、ほんとにそんなに必要なのでしょうか?

私は162cmですが、身丈146cmあればギリギリおはしょり作って着られます。
身丈150cmもあれば、も〜バッチリ。
かえって短め丈のほうが、すっきりカッコよく着こなせていい!くらいです。

短め丈だと

◎なんといっても、着やすい v(^o^)v
多少着付がヘタでも、伊達締の下に折り込む量が少なくてすみ、着やすい
おはしょりも胸元も決まりやすい

◎着ていても、帯の下がモサモサ暑苦しくない
ウエストたっぷりの貫禄も出ません(^^)

◎織り込まないため、脱いでもシワになってない\(^o^)/

と、うれしいことづくめ f27.gif

とくに夏は、帯の下が暑い〜ので、短め丈で折り込みの少ないほうが涼しい 0d11.gif

そもそも、なぜ「身長+5cm位」なのかと考えてみると、「大は小を兼ねる」
ということではないでしょうか?
昔から着物は母から娘へ代々というものでしたから、着る人に合わせて調節できるように長く作っておくことが知恵だったのでしょう。

お誂えするなら別だけど、ふだんに楽しむ着物なら(からだの厚みにもよりますが)

身丈=身長マイナス10cmから、OK 0d01.gif

これならアンティーク着物も、思いっきりターゲットにできちゃいます!

Go to Top